
罪と罰の物語の深層
出エジプト記32章の「金の子牛像事件」は、ユダヤ教にとっては先祖の「大いなる罪」であり、キリスト教にとってはユダヤ教への非難材料であった。各伝承でこの事件はいかなる罪と見なされ、モーセやアロンはいかなる人物像に描かれたのか。ユダヤ学の立場から古代キリスト教教父の解釈との比較分析を試み、相違と近接関係を解明する貴重な研究。
【目次】
第1章 先行研究およびユダヤ教とシリア・キリスト教の比較の意義
第2章 罪
第3章 アロン
第4章 モーセ
第5章 イスラエルの民
第6章 サタン
第7章 結論
補 遺 子牛像事件解釈から見るユダヤ教、ギリシア・ラテン教父、シリア教父の神観